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原状回復の特約関係と判例のまとめ
何度もこのブログで書いているが、原状回復に関する特約の成立要件についてまとめてみる。

こういうことを書くと、すぐに裁判所による、裁判官による、契約書によるなどというもともこもない話をしてくる人がいるが、判例の蓄積によって、「特約内容の説明状況」「借主側同意の証拠有無」「契約書の文言」の3つを検証すれば、裁判となった場合にどうなるのかは判断ができる。
先ず、以前にも取り上げたが敷金問題研究会の以下のレポートは非常によくまとまっており、過去の主な判例において、特約がどのような理由で無効になったのかを理解することができる。

原状回復に関する判例のまとめ(京都敷金保証金弁護団)

上記を見てもわかるとおり、公序良俗違反のように強行法規で特約そのものを無条件で否定するような判決はない。

特約が否定された例は大きく4つに分類できる。

1.説明したという証拠がない。(説明していない)
2.特約の内容を借主が正確に理解したという証拠がない。(文言の不備)
3.借主が将来負担すべき費用の予測ができない(消費者契約法)
4.条件付公序良俗違反(現時点では公庫物件のみ)




1.説明したという証拠がない。(説明していない)
自然損耗部分を借主負担する場合、自然損耗部分は原則貸主負担である以上、賃借人にあらたな義務を課することとなる。この場合は契約時に借主に明確な負担意思があったことを証明するものがなければ特約が無効とされているケースが多い。したがって、以下のケースは無効となる可能性がある。
・契約書の一文に小さい文字で書かれているだけ。
・負担区分表を渡しただけで承諾印がない。


2.特約の内容を借主が正確に理解したという証拠がない。(文言の不備)

仮に、何らかの承諾した証拠があったとしても、自然損耗を借主負担する場合はそのことが承諾書等に明記されている必要がある。
例えば「退去時に借主は原状回復費用を負担する」という場合、「原状回復費用」とは、当然に「自然損耗部分を除いた部分」と解釈され、また、「退去時に借主はクリーニング費用を負担する」という場合であっても、故意過失による汚損に伴うクリーニングと解釈される。
つまり、退去時に「必ず実施される(自然損耗部分を含む)」旨を契約書に明記していなければならない。

先の最高裁判所の判断の事例は、負担区分表を渡していたわけだが、区分表の存在だけでは負担分に自然損耗分まで含むか否かが判断できず、かつ、それを説明したという証拠(1.)もないということで無効と判断された。


3.借主が将来負担すべき費用の予測ができない(消費者契約法)

1.および2.を満たしていたにも関わらず無効とされたケースでは消費者契約法の適用がある。「退去時には入居の長短に関わらず壁紙を張替え、その費用を借主が全額負担(自然損耗分を含み)する」という旨の契約書であっても、契約時に借主が将来支払うべき壁紙の張替え費用がいくらになるのか予測が不可能であることに対し、貸主側は予測可能であり、かつ、契約時に消費者(借主)は特約を承諾しない限り契約できないという事情があることから、ここに交渉力の格差を認め10条により無効と判断した。
したがって、1.2.にくわえ、特約により借主が退去時に一体いくらの費用負担が発生するのかをある程度知らしめる必要がある。


4.公序良俗違反(現時点では公庫物件のみ)

公序良俗違反の無効は1〜3を議論する余地もなく、特約の存在そのものを否定することとなる。現在出ている判例では一般賃貸ではなく、公庫融資物件についてのみだ。
公庫物件は優良な賃貸住宅の提供を前提として公的資金の援助を受けて建築されるもので、これに貸主の負担をさらに免れる特約を設定することは公庫の設立趣旨に著しく反する⇒公序良俗違反。という特殊な事情がある。

なお、簡裁にて一般物件で公序良俗違反で無効とされた判決が出ていたが、先の最高裁判断では1.2.を満たせば有効であると触れられていることから今後民法90条による特約無効が議論されるとは考えにくい。
先の事例も控訴審で1.2.を理由とする無効に変更されている。


以上、過去の判例において、特約が無効とされた理由を挙げたが、裏を返せば1〜4に反しなければ特約は有効であると考えることができる。すなわち、

契約書等に自然損耗を借主が負担する旨、その費用がどの程度になるのかを明記し、書面で説明した上で、特約部分に対して承諾印をもらう。

これで特約は有効となるはずだ。
貸主負担の原則論の説明を義務付けた東京ルールはまさに1〜3を網羅する条例であり、東京以外の地域であってもいずれにせよ同様の手順を踏まない限り借主に自然損耗を負担させることは難しそうだ。
この面から考えると東京ルールは非常に合理的といえる。

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こんにちは。
私は貸主として「東京ルール」大歓迎です。
これで重説が重説として機能するよ、と思いましたよ……。
できれば、重説も東京ルールも、後日のトラブルを防ぐためには、貸主側にも書類を交付してほしいです……。
| 武水しぎの | 2006/01/04 11:03 PM |









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